手風琴街便り♬♩♩♫♪

ジジのこと part2

ジジさんがねこじた丸の家に来てすぐにやらなければならないことがありました。
それは登録と狂犬病予防接種、健康診断などなど。

登録は必ずしなければいけません。だって、人間だって生まれたら市役所に出生届を出したり、引っ越したら住民票を移し替えたりしますよね。それと同じことなのです。

早速 脱線しますが、1988年に発覚した保護責任者遺棄事件を題材にした是枝 裕和監督の『誰も知らない』という映画を見たことがあるのですが、その話では身勝手な母親によって子供たちの出生届が出されていなかったために、就学していなくても行政も気付かない、国籍もない、法律上存在していない子供たちの悲惨な状況が描かれていて、それが現実に起きていた事件だったことにショックを受けた覚えがあります。

登録も出生届と同じようなものだと考えると怠るわけにはいきません。

というわけで病院の待合室でジジさんの順番を待っていると、他の順番待ちをしている飼い主のおじさんに
「いくらぐらいしたの?」
と声をかけられました。
どうやらジジさんのことを聞いていたようなのです。

動物=買う、なのでしょうか?

ジジはこれまでに何度も何度も繰り返し子供を産まされ金儲けのため酷使され、7歳でブリーダーに見捨てられました。
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引き取ったばかりのジジ。痩せこけて、今ほど艶もなく、おどおどして暗い表情しか見せなかった。


グレートデンの寿命は7歳と言われています。
終末を迎えた超大型犬は手がかかり金もかかる・・・おそらくそんな理由で手放したのでしょう。

初めて出会ったジジは臭くて汚くて殺伐として、工事用のロープに首を縛られた状態で連れてこられました。
擦り切れた毛、皮膚が固くなった肘、檻の中でコンクリートの床に寝ていたのかもしれません。
耳垢が栓のように詰まっていて酷く痒がっていました。生まれてから一度も耳掃除なんてしてもらったことなどない様子でした。
健康診断の際、先生に診てもらうとマラセチアという病気だといわれました。
犬の体にもともといるカビの一種がいつもはおとなしくしていても、抵抗力が弱まったり不潔にしていると暴れてしまうのだそう。
処方してもらった点耳薬と毎日の耳掃除ですぐに治りました。

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引きとった当初、体重は首輪とリードを入れてぎりぎり42キロ。実際は41キロだったと思います。
これは痩せすぎなんです。
最低45キロは欲しい。
餌はただ摂取するだけ。「おいしい」「楽しい」なんて知らない。
そんな彼女を1キロでも増やすのはもう無理なのかもしれないと何度も思いました。

それに手を近づけただけで「ぶたれるっ!」と思い身構え、小さな物音にもビクついて逃げてしまう。
これまで幸せだったことは一度でもあるのか?

犬は一瞬一瞬を生きているといわれますが、心の傷は一瞬では治りません。
ジジは作業着姿の男性を見ると唸ったり、吠えたり、身をこわばらせて威嚇します。
それは、自分を不幸にした元の飼い主がいつも作業着姿だったからでしょう。

ジジは今も不幸か?
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そんなことはありません。
散歩に行くと、ジジの気持ちを理解して癒してくれる人たちに沢山出会えるからです。





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